城東4区の北東にある葛飾区・その1。広範囲を総称する地名・"葛飾"を区の名に採用した区。

 城東4区のうち、江東区墨田区については詳しく見てみました。
今回の紹介は、葛飾区についてです。

 葛飾区は長期にわたって親しまれてきた映画や漫画(マンガ)などの作品の舞台となっているので、一般的に有名な区ではあると思います。
ですが葛飾という固有名詞そのものは、葛飾区の周辺にほぼ限定して使用されている呼び名というわけではないのです。
東京の城東エリアや、千葉県の北西部のうち現在は市川市松戸市浦安市などが該当する地域、埼玉県の東部の三郷市幸手市などの地域、その他をひっくるめた広い方面で、"葛飾"という名称が使われていました。
現在でも埼玉県には北葛飾郡という群が存在しますが当然、この北葛飾郡に過去に属していたり現在も属していたりする地域も、"葛飾"の一部です。
そして1932年に区が発足するさい、区の名前にこの"葛飾"という広範囲を総称する地名を採用したのです。
葛飾区のあたりだけのことを"葛飾"というのではないことは、誤解のないよう念頭に入れておいたほうがいいと思います。

 城東エリアの、荒川よりも東側に位置する区ですから江東区墨田区よりも都心からは遠いロケーションです。
しかしそれでも、東京駅を中心に半径20km(キロメートル)の円に区内全域がすっぽり収まります。